豊胸後でも乳がん検診は受けられます
豊胸をしていても、マンモグラフィー・エコー・MRIなどの乳がん検診は基本的に可能です。
大切なのは、検査前に「豊胸していること」を必ず伝えることです。
マンモグラフィーでの注意点
- シリコンバッグの場合
- バッグの位置をずらして撮影する「インプラント用撮影法(Eklund法)」を使うと、乳腺がしっかり見える
- 圧迫は通常よりやや弱めに行うため、破損リスクは極めて低い- – 圧迫は通常より弱めに行うため破損リスクは低い
- ただし、シリコンバッグ挿入者はマンモグラフィーに対応していない施設も。予約時に必ず確認する。
- 対応施設が近くにない場合、MRIやエコーを組み合わせた検診でも十分 - (乳腺が全体的に写るため、精度が高いとされている)
- – 圧迫は通常より弱めに行うため破損リスクは低い
- 脂肪豊胸の場合
- 石灰化が見えることがあるが、多くは良性の脂肪壊死によるもの
- 必要に応じて追加のエコーやMRIで鑑別可能
エコー検査のポイント
- バッグの位置や状態も確認できる
- 脂肪豊胸後のしこりや石灰化も描出できる
- 痛みや被曝がなく、定期チェックに適している
安心して検診を受けるために
- 検診予約時に「豊胸している」と伝える
- 可能なら豊胸を受けたクリニック名・手術内容を控えておく
- 異常が見つかった場合は、豊胸に詳しい医師と連携して評価してもらう
▶︎あわせて、豊胸後のしこりや石灰化の見分け方 も知っておくと、さらに安心して検診を受けられます。
まとめ
- 豊胸後でも乳がん検診は受けられる
- マンモグラフィーはインプラント用の撮影法を用いると安全
- 脂肪豊胸後の石灰化は多くが良性
- 不安があれば超音波やMRIを組み合わせるとさらに安心
Q&A
Q:豊胸後でもマンモグラフィーは安全?
A:はい。インプラント用の撮影法を使えばバッグが破損することはほとんどありません。
Q:マンモで異常と言われたけど大丈夫?
A:脂肪豊胸後は良性の石灰化が出やすいですが、必要に応じて追加検査で確認できます。
Q:検診はどれくらいの頻度で受けるべき?
A:年齢や家族歴によりますが、一般的には1〜2年に1回が推奨されています。
Q:シリコンバッグの状態も一緒に見てもらえますか?
A:エコーやMRIでバッグの状態も確認できることがあります。心配な場合は相談しましょう。
参考文献
- Eklund, G. W., et al. “Improved imaging of the augmented breast.” Radiology 151.2 (1984): 531–536.
- Holmich, L. R., et al. “Prevalence of silicone breast implant rupture among Danish women.” New England Journal of Medicine 344.11 (2001): 781–790.
- Pinell-White, X., et al. “Breast imaging after autologous fat grafting: Literature review and interpretation.” Journal of Plastic, Reconstructive & Aesthetic Surgery 68.10 (2015): 1375–1383.
関連記事
基本知識・術式の選び方
デザイン・仕上がり
術後ケア・ダウンタイム
トラブル予防と再手術
健康・検診