豊胸手術後は腫れ・内出血・むくみが数日〜1週間程度続きますが、生活の工夫によって回復は早くなります。
腫れや内出血が早く落ち着けば、日常生活への復帰もスムーズ。ここでは、当院が推奨している具体的なケア方法を解説します。
1. 睡眠姿勢の工夫
- 仰向けで寝る
横向きやうつ伏せは胸を圧迫し、バッグの位置がずれたり、内出血が広がる原因になります。 - 上半身を30度ほど起こす
むくみや血液が胸にたまりにくく、翌朝の腫れが軽くなります。リクライニングベッドや抱き枕を使うと楽に続けられます。 - 寝返り防止の工夫
両脇にクッションを置くと無意識の寝返りを防ぎやすく、術後の安定感が増します。
2. 食事・水分管理
- 塩分控えめ
加工食品・外食は塩分が多くむくみやすいので、薄味を心がける - たんぱく質を意識
鶏むね肉、魚、豆腐、卵、ヨーグルトなどで毎食しっかり摂取すると、傷の修復がスムーズ - ビタミンC・亜鉛
野菜・果物・ナッツ類を積極的に摂るとコラーゲン合成が進み、内出血の吸収が早まります - 水分は常温でこまめに
脱水は血流が悪くなり、回復を遅らせる原因になります
3. 漢方の活用
- 五苓散
体の余分な水分を排出し、むくみや腫れをやわらげます。特にむくみ体質の方や生理前の浮腫が強い方におすすめ。 - 痔打撲(じだぼく)散
打撲や術後の出血による腫れ・内出血を吸収しやすくする効果。術後早期から飲むと、青あざが早く薄くなります。
※服用は体質や内服中の薬との相互作用を考慮して医師と相談。
4. 日常生活の注意点
- 長時間同じ姿勢を避ける
ソファで横になると血流が滞り、腫れや内出血が長引くことがあります。30〜60分ごとに軽く立ち上がるのがおすすめ。 - 軽い歩行はむしろ◎
無理のない範囲で歩くと血流とリンパの流れが良くなり、回復が早まります。 - 飲酒・喫煙・激しい運動は控える
アルコールは血管を拡張して出血しやすく、タバコは血流を悪くするため傷の治りが遅くなります。
5. 圧迫とケア
- 医師が指示した圧迫ブラやバンドをしっかり着用
- 圧迫がずれていると左右差や腫れの残り方に差が出るため、位置をこまめにチェック
- マッサージやストレッチは指示されたタイミング以降に開始
当院でのサポート
RINGO CLINICでは、術後の経過をオンラインでも確認し、必要に応じて漢方処方や生活指導を行っています。
体質やライフスタイルに合わせて、腫れ・内出血が最短で引くようサポートしています。
参考文献
Hidalgo JE, et al. Postoperative care following breast augmentation: a review of best practices. Aesthetic Plast Surg. 2021;45(5):2041–2050. PubMed
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