シリコンバッグは何年持つ?入れ替えのタイミングと10年後の胸

〜10年後・20年後の胸の状態とメンテナンス〜

シリコンバッグ豊胸は「一生持たない」と聞いたことがある方も多いかもしれません。
実際には、最新のバッグは耐久性が高く、10年・20年経っても問題なく過ごせる方も多くいます。
ここでは、長期的な経過と入れ替えが必要になるケースをわかりやすく解説します。


バッグは10年で入れ替え必須?

昔は「10年で入れ替え」と言われていましたが、
現在使われているコヒーシブシリコンジェルバッグは耐久性が高く、
破損や変形がなければ入れ替え不要のまま長く使えるケースが多いです。

  • 10年経過してもバッグが破れていない場合は、そのまま経過観察
  • 定期的なエコーやMRI検査でバッグの状態を確認すると安心

「10年経ったら必ず交換」ではなく、「問題があれば交換」する時代です。

▶︎豊胸後の検査について→豊胸手術と乳がん検診の関係


入れ替えを検討するタイミング

  • バッグの破損やしぼみが見つかったとき
  • カプセル拘縮で胸が硬くなったとき
  • 妊娠・授乳・加齢などで胸の形が変わり、デザインを整えたいとき
  • サイズ変更や形のデザインチェンジを希望するとき

入れ替えはトラブル対応だけでなく、理想の胸にアップデートするチャンスでもあります。


10年後・20年後の胸はどうなる?

  • バッグ自体は安全に胸の中に留まります
  • 年齢とともに皮膚や乳腺は変化しますが、バッグがあることでボリュームはある程度維持されます
  • 気になる変化があれば、脂肪注入やバッグ入れ替えで若々しい形に調整可能

長くきれいに保つためにできること

  • 年1回〜2年に1回のエコー検診で状態チェック
  • 妊娠・授乳・体重変化後に胸の形を確認
  • 違和感や痛みがあれば早めに診察

▶︎症状別の見分け方→豊胸手術後のしこり・石灰化の見分け方


Q&A

Q1. バッグは一生持ちますか?
A. 破損やトラブルがなければそのまま使えます。10年で必ず入れ替えではありません。

Q2. 入れ替えは大変ですか?
A. 初回手術より短時間・負担少なく行えます。サイズ変更や脂肪注入の追加も可能です。

Q3. 入れ替えないと危険ですか?
A. 定期検診で問題がなければ入れ替え不要。破損が見つかった場合は安全のため交換します。

Q4. 20年後どうなる?
A. バッグはそのまま残ります。年齢とともに皮膚や乳腺が変化した場合は、形を整える手術を希望される方もいます。


論文エビデンス

  • Adams WP Jr, et al. (2018)
    Long-term Safety of Silicone Gel Breast Implants
    → 10年以上経過したバッグも安全性に問題なく、破損率は低い
    PubMedリンク
  • Collis N, et al. (2015)
    Implant Longevity and Reasons for Revision
    → 入れ替えの多くはトラブル対応よりも「サイズ変更や形の希望」が理由
    ScienceDirectリンク

まとめ

  • 最新のバッグは10年経っても入れ替え必須ではない
  • トラブルやデザイン変更の希望があったときに交換を検討
  • 入れ替えは胸をさらに理想の形にアップデートする機会でもある

当院では定期検診でバッグの状態をチェックし、長く安心して過ごせるようサポートしています。


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